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ラケットとスキー板が象徴するもの

2011.11.11

ホテルの客室に置かれていないものは、基本的には排除される傾向にある。ただしテニスのラケットとスキーの板だけは例外である。この二つは堂々と部屋の中に飾られる。二つにはこれらの二つがともに金銭的余裕と、育ちの良さを象徴するからである。しかしそれだけの理由によってこれらの二つは選ばれているのではない。そういうものならば他にもまだ存在するだろう。これら二つのアイテムが選ばれたのは、これらがホテルの空間と同じ役割をはたすからなのである。

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すなわちテニスもスキーも、ともに旅(浮游)と性的なものを象徴している。テニスもスキーも彼らにとって、基本的には近所でするものではない。ジョギングや縄飛びといったものとは性質が異なる。スキーはもちろんそうであるし、テニスの基本形態はテニス合宿であり、山中湖、軽井沢、清里と結びつき、すなわち旅と結びつけて考えられている。さらにテニスもスキーも男女の混合を基本とする数少ないスポーツである。サッカー、バスケットボールをはじめとして、男女が混じり合わないというのが多くのスポーツの原則である。対照的にテニスとスキーは男女がともに楽しむものであり、そこから必然的に性的なものの象徴としての役割を担わされることになった。ラケットとスキー板がワンルームマンションに飾られるのはごく自然の成り行きである。