最近では、2世帯住宅を建てる親自身、核家族の暮らししか知らず、老親と同居した経験をもたないことが多い。自分は舅や姑の苦労をしたこともないまま、「子どもとならうまくやっていける」と安易に考えてしまう。あるいは反対に、異常なほどの警戒心をもってしまう。「子どもたちが狭いマンション暮らしでかわいそうだから」「いずれは息子に相続させる土地なのだから、早いうちに同居の家を建てるほうがいい」「子どもたちの生活に干渉するなんて、そんなこと絶対にしませんよ」最初はどの親だってこのくらいのことは口にする。
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しかしホンネはどうか。たいていの親は、自分でも認識しないまま、漠然とこんなことを考えている。「自分たちが元気なうちは好きにやりたい。だけど、暇なときには孫と遊びたい。たまには大勢で食事もしたい」「将来、病気になったり、どちらかが寝たきりになったりしたら、やっぱり子どもたちといっしょのほうが安心だ。自分にもしものことがあったとき、残された妻も寂しい思いをせずにすむだろう」